(89) ローマからの手紙

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NO.89 2012.2.9



<ローマからの手紙>





ビリー・ジョエルの「ニューヨークの想い」が入った「ローマからの手紙」を、在日朝鮮人三世のケイコ・リーが歌うというカラフルな一枚。
彼女は21歳でピアノを始めたという。
それであそこまで弾けるようになった。
信じられないことだ。タッチが弱い、などと悪口を言ってすまなかった。
もっとも、このアルバムでは別にピアニストを立てているから、自分のピアノがやや弱いことは本人も自覚しているのだろう。
その「ゴースト・ピアニスト」のタッチが強烈で、レンジ・ローバーの車載スピーカーをビビらせた事がある。

英国の車産業はほぼ絶滅したが、それは無理もなかった。
英国車は壊れてどうしようもなかった。
それは故無き事ではない。作りがいいかげんなのだ。
レンジ・ローバーのカタログによれば、そのオーディオは「息を呑むような音」がすることになっている。
だが、どこか音がおかしかった。
原因不明のまま数年が経ち、訳あってオーディオを入れ替えた時に驚きの事実が見つかった。
左フロントのスコーカー(中音用ユニット)が結線されていなかったのだ。
ユニットは組付けられ、線もそばまで来ているが、結線はされず放置されていた。
それを発見したカーオーディオ専門の業者が結線し、音を出してみたところ、ユニットが不良で歪んだ音が出た。
レンジ・ローバーの組み立てラインでは、それが判明した時、スピーカー・ユニットを交換せず線を外して出荷したのだ。
どうせ分りゃしないと。

それがわかったので、同じ口径の少し上等なユニットに全部交換してもらった。
レンジ・ローバーは初めて「息を呑む」音を出した。
ところが、本作「ニューヨークの想い」のイントロのピアノで音が割れてしまったのである。
取り付けた業者によれば、マッチングが悪いので更に別の機種に変更するとの事だった。
やや意味不明だったが、まあ仕方なかろう。
機種は変更され、当然音のニュアンスも変わった。
そんなほろ苦い思い出が、「ニューヨークの想い」に込められている。















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