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(82) 帰って来たエバンス

エバンス
NO.82 2012.2.2



<帰って来たエバンス>





ワルツ・フォー・デビーのセッションから13年の時を経て、ビル・エバンスが再びビレッジ・バンガードに帰って来た。
その間エバンスはここで演奏した事がなかったのか、
それは知らないが、多分これが二度目という訳ではないだろう。
エバンスは終始落ち着いており、あまり多くはなさそうな客が、
それを温かく見守っている。
そんなリラックスしたビレッジ・バンガードの様子が伝わって来る。

時代は70年代半ばにさし掛かり、音楽を取り巻く状況は大きく様変わりしていた。
60年代を疾走したビートルズも既に去り、ハード・ロックですらが腐り始めていた。
ウォーター・ゲート事件でニクソンが辞任し、北ベトナム軍は勢いを増してサイゴン陥落は間もなくだった。
日本では長嶋茂雄が引退、ロッキード事件で田中角栄が退陣し、宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルへ向けて発進した。

エバンスはユダヤ教のラビのような風貌となっていたが、その実何一つ変わる事なく律儀にピアノを弾き続けていた。
だが、彼が51年の生涯を終えるまで、残された時間はあと僅かだった。
最後まで止める事が出来なかったヘロインが、既にこの天才ピアニストの身体をボロボロに蝕んでいたのである。














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