(62) ダメンズ・イン・ミラノ

chet.jpg
NO.62 2012.1.12



<ダメンズ・イン・ミラノ>





チェット・ベイカーが好きだという女性は少なくない。
イケメンの上にトランペッターで、歌まで歌うのだから無理もない。
破滅型の人生だった。
後年の姿など、その劣化ぶりに驚き目を覆うが、
もしかしたらそうした所も逆に、彼女らの母性本能を刺激するのかもしれない。
イケメントランペッターで歌も歌うダメンズ、これはもう最強の女たらしなのである。

計算尽くで男を見る女性が一般的に多い一方で、ダメな男に惹かれる女性というのが実際いるようだ。
ダメな男が好きというのではなく、たまたま好きになった男が実はダメなヤツだったという事も考えられるが、どうもそうとばかりも言えないように思う。
私自身がもしかしたらそれで助けられた、という気がしなくもない。
そしてこれも言えると思うのだが、ダメンズウォーカーは時として、ダメンズを更に致命的な所までダメにする。
私がついていなければ、この人はどうにもならない、などというのが錯覚だとある時期気付き、彼女たち自身がその事を一番良く分かっている。
それでもダメな男と離れる事が出来ない。
不思議な事だと思う。
だが、男と女の間がそもそも不思議なものである以上、そこにはどんな事だって起こり得る。
そういう事にでもして置くしかないようだ。

本作は1959年に残された現地のミュージシャンとの録音で、ライブではない。
チェットの艶やかなトランペットはここでも良く鳴り、環境によるものかメンバーによるものか、リラックスした好演奏が繰り広げられる。
こうした流れが半世紀の時を越えて、ファブリッツィオ・ボッソやハイ・ファイブへと繋がったのだろうか。
白人トランペッターの系譜はアメリカを離れ、遠くイタリアに残された。
大したトランペット吹きだったチェット・ベイカー、歌など歌っている場合ではない。











スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

バロン ド バップ

Author:バロン ド バップ
音楽がある限り

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カテゴリ
最新コメント
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
"Count" Basie