(4) グレート ジャズピアノ 静かなる狂気

フィニアス
NO.4 2011.11.16




〈グレート ジャズピアノ 静かなる狂気〉






フィニアス・ニューボーンJr.を初めて聴いた時はその技巧に驚いた。
今日ではこれくらいのテクニックを持つピアニストならいくらでもいるし、過去にもいた。
しかし、彼のピアノはどこか人と違うのだ。
それぞれ別の人格を持つかの如き左右の手によって描き出されるところの、そのモザイク画のような彼のピアノに一時期ハマってしまった。
京都の安アパートに持ち込んだシンプルな装置で私はフィニアスを聴き続けた。
何度も繰り返し聴いたせいだろうか、
いつの間にかそれらのフレーズを自分が弾いているような錯覚すら覚えるほどだった。
言っておくがピアノはLET IT BEのイントロしか弾けない。
ヘビーローテーションで酷使され、真夏の西日に焙られて変形するのではないかと恐れたレコード盤は、意外と何のダメージもなく今も健在である。

フィニアスにあまり華やかなイメージはない。
どちらかと言えばツキのない人生ではなかったか。
彼は精神病を患い、そのため録音の機会は少なかっただろう。
また少し体調の良い時期でも、まとまった曲数を録るのは難しかったのかもしれない。
それ故か本作ではAB面のセッションが異なる。
B面は「ザ・ワールド・オブ・ピアノ」のB面と同一セッションであるとのことだが、それならば同一セッションで一枚を構成したら良かったのではないだろうか。
また、本作はB面の方が明らかに録音が良い。
同じスタジオで同じエンジニア(ロイ・デュナン)が録っても、日付が異なればその出来栄えも大きく異なるもののようだ。











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