(38) ザ・スリー  スピーカー、アンプ、それにプレーヤー

ザ/スリー
NO.38 2011.12.19



<ザ・スリー  スピーカー、アンプ、それにプレイヤー>





新譜で購入。
35年後、中古レコード店で1000円程度で売られている。
ピアニストがジョー・サンプル、日本製作(イースト・ウィンド)、そしてジャケットも冴えないからだろうか。
本作はダイレクト・カッティング盤だ。
当時は何かそれがとても素晴らしい特別のレコードであるかのように思った。
売る側、FMレコパルなどのメディアもそういった扱いをしていたからでもあるだろう。
だが、実際の内容は特にどうと言うこともない。
ジャズである以上、編集なしの一発録りというのも、考えてみれば当たり前の話に過ぎない。
この手のまやかしは良くある。
レコードのもつ保存性の高さが、長い時間の経過後もしっかりと証拠能力を発揮するが、それ以外の多くが風化してうやむやになっているだけだ。
都合の良い事を言い、それだけを覚えている事が多い。
だが、時には都合の悪かった事も覚えていて、そうして少しずつではあるが進歩して来たのである。

当時私は相当背伸びをして、最初のオーディオを手に入れた。
それは自分で買った、という意味で、実際には中学生の時に叔父が日立のステレオを買い与えてくれたのである。
今から考えると、あの時何故叔父は突然ステレオを買ってくれたものだろう。
まったくの謎なのだが、そして既に故人となりそのわけを聞くことも出来ないのだが、全てがその時始まったと言っていい。
医者だったその叔父は、酒を飲み過ぎて肝臓をやられ、比較的早くに亡くなった。
医者の不養生というのは本当だ。

叔父が買ってくれたステレオは安物ではあったが、私はとても大切に使っていた。
しかし、余りにもノイズが多く、私は段々それが不満になっていった。
そこでついに自分で選択したオーディオを、大阪の日本橋で購入したのである。
当然予算がひどく限られたものであるから、本当に欲しかったスピーカー、ダイヤトーンのDS-28Bは買えず、下の機種であるDS-251MK2を選んだ。
それでも踊りだすほどに嬉しく、それは大事に扱ったものであった。

一緒に選んだアンプがデンオン(デノンにあらず)のPMA-500Zで、このアンプは時々壊れはしたが、明るく乾いた音で251をドライブしたものであった。
プレーヤーもデンオンのダイレクト・ドライブに、シュアーの安いカートリッジを着けていた。
私は震える手で針を置き、たくさんのレコードを聴いた。
総額で30万そこそこのセットだったと思うが、今仮に100万のアンプを買ったとしても、あの時ほどの感激はやってこないだろうな。











スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

バロン ド バップ

Author:バロン ド バップ
音楽がある限り

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カテゴリ
最新コメント
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
"Count" Basie