(292) CHETバラードを吹く

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No.292 2015.5.14




<CHETバラードを吹く>





前回お話ししたトリビュート盤の元ネタがこのジャケット。
ただし内容はまるで異なる。
本作はジャズの王道スタンダード集である。
「チェットバラードを吹く」といった趣きの作品だ。
ティル・ブレナーもスタンダードを演ったが、一聴何を演っているのかわからないくらい原曲から遠い。
そうなる理由もわからなくはないのだ。
後発の人は気の毒なところが確かにある。
普通に演奏したくても、半世紀以上も前にやり尽くされてしまった。
でもそれなら良い案がある。
手付かずの曲を探すか、自作するのだ。
曲は殆ど無数にある。
それでも気に入る曲がない時は、自分で書けばいい。
分かり易く心に残る曲(テーマ)を書いて欲しい。
難しくて何度聴いても覚えられない曲に名曲と呼ばれるものは恐らく一つもない。
覚えやすいというのは十分ではないにしろ、名曲の必要条件だ。
つまり売れるための必要条件でもある。
道楽でやっているならともかく、ある程度売れなくては暮らしが立ち行かない。
そこのところで上手く折り合いをつけなければならない。
商業主義とは少し違う。
誰にだって生活があるのだ。
家族だっているかもしれない。
売れる曲を書くのはけして悪いことではない。
その代りアドリブは存分にやればいい。

チェット・ベイカーの時代にそんな工夫をする必要はほぼなかった。
腕利きをスタジオに集め、スタンダードをチャチャッと演れば高確率で名盤と呼ばれるものになった。
いい時代だったのである。
本作は1958年の末から翌年始かけて、リバーサイドレコードがそんな感じで製作したものだ。
ペッパー・アダムス(bs)ハービー・マン(fl)ポール・チェンバース(b)フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)ケニー・バレル(g)それにラファロとバンガードへ出る前のエバンスらが脇を固める。
非常に録音がいい。










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