(289) IT'S ALL RIGHT !

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No.289 2015.5.5




<IT'S ALL RIGHT !>





血は争えないと言う。
ウィントン・ケリーはニューヨーク生まれだが、両親はジャマイカの人だ。
この事がウィントン・ケリーのスタイルに影響しない訳がない。
本作以前、特にマイルスに雇われていた頃なら多少の無理をし、柄にもなくシリアスを装いもした。
だが、それは彼の素顔ではなかった。
本作に見られるリラックスしたピアノ、これがウィントン・ケリーの本音であろう。

ジャマイカの黒人は、すべてアフリカ大陸から拉致された奴隷の子孫だ。
この点ではアメリカの黒人と何ら違いがない。
ただジャマイカ人というのはその殆どが黒人であり、そこが大きく違う。
現在アメリカには純粋な血統の黒人は一人もいないという。
白人農場主に買われた黒人奴隷には女性も多く、彼女らは白人男性農場主の性奴隷でもあったから、アメリカの黒人にどんどん混血化が進んだ。
そうして300年の時が過ぎた。
タイガー・ウッズやデンゼル・ワシントンを見ればわかるように、日本人より余程鼻筋の通った彼らの面立ちは最早純粋な黒人の顔からかけ離れている。

人口の九割を黒人が占めるジャマイカではそういう事が比較的少なかった。
気候的にも彼らの故郷により近く、独特のサンクチュアリが形成された。
ジャマイカの音楽がリラックス出来た理由はそういうことだ。
アメリカの黒人はいつ白人警官に撃たれるかわからないので、落ち落ちリラックスなどしていられない。

ジャズを聴き始めた頃、ウィントン・ケリーとレッド・ガーランドの区別がつき辛かった。
だが暫く聴いていると段々わかってくる。
ウィントン・ケリーはレッド・ガーランドほどブロックコードを多用しないし、それに性根が明るい。
ケニー・バレルのギターと、それにコンガが陽気なピアノによく合っている。










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