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(265) 巴里を散歩しよう

pierre alain
No.265 2015.2.6



<巴里を散歩しよう>





2001年にフランスの「night bird music」から出た、ピエール・アラン・グアルシュ(p)トリオによるセルジュ・ゲンズブール作品集である。
日本ではDIWが輸入し、寺島靖国さんの対談形式のライナーが付いた。
DIWとはディスクユニオンの自社レーベルである。
寺島靖国プレゼンツJAZZ BARシリーズがそうだ。
街のレコード屋さんがレコード会社を持った。
街の下駄屋さんがレコード会社を持ったのが澤野商会だから、DIWはむしろ普通かもしれない。

セルジュ・ゲンズブールをご存じだろうか。
歌手でありソングライターであり俳優であり(我が国の福某を想起してはならない)と、とても多才な男だったようだ。
エルメスのバーキンで有名なジェーン・バーキンと結婚し、ブリジッド・バルドーと愛人関係にあったという。
中尾ミエや弘田三枝子が歌った「夢みるシャンソン人形(岩谷時子訳詩)」の作者と言えば分かり易いかもしれない。
そんなゲンズブールの作品集である本作、全編を名曲で埋め尽くされたお買い得な一枚となった。

冒頭、ゲンズブールの出世作「リラ駅の切符切り」で快調にスタートし、「ボニーとクライド」「コーヒー・カラー」「手ぎれ」「愚か者のためのレクイエム」と続いていく。
まさに捨て曲なし。
だが、よく聴くハード・バップとは曲調が異なることに次第に気付くだろう。
そこはかとなくフランス的というか、シャンソンの香りが漂う。
しかし不思議に違和感はない。

珠玉のピアノトリオが次から次へと続く。
普通、美曲ばかりが続くと胸焼けしてくるものだ。
だがそうはならない。
美しいが甘ったるくないからだ。
少し陰のある、どこかニヒルでやや内向的な美しさ。
これはアメリカとフランスの文化の違いなんだろうか。
4ℓV8エンジンを搭載するオートマチックのジープチェロキー、対する1.6ℓマニュアルトランスミッションのルノー、なぜかそんな対比が頭に浮かぶ。

「13曲とも全~部いいわけよ。この13曲のうちの、どの1曲を取って他のCDに入れても、そのCDの目玉になる・・・7曲にとどめて、第二集として出したほうがいい。製作者はもったいないことしちゃった・・・」
ライナーで寺島師匠が語っておられる。
手放しの大絶賛だ。
寺島さんがこれほど褒めるのも珍しい。
なんたって「辛口!JAZZノート」の著者であるのだから。

全曲聴き通す。
80年代以降のジャズをアルバム単位で聴き通すのは、時に苦痛である場合が少なくない。
CDの時代となり、収録可能時間が倍増した。
しかしだからと言って、名曲が容易く倍増する訳ではない。
捨て曲が言い過ぎだとしても、埋め曲の類がどうしても増えてしまう。
本作のようなケースは残念ながら非常に稀だ。

60分があっという間に過ぎる。
石畳が続くパリの路地裏を小一時間、グルッと一周りした気分だ。











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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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Re: こんばんは~(^^)

文伽さん、こんばんは。

今夜も寒いです。

フランスの音楽はどうですか。
かつてフレンチポップスといった、
たとえばミシェル・ポルナレフなどはどうもついていけなかった。
しかし彼らはこちらの意表を突くメロディラインを提示してきます。
とても新鮮な驚きを与えます。
まるっきり違う世界を見せますから。
日本とフランスというのは、どんな相性なんでしょうね。

フランス料理、そしてフランスのワインは大好きです。
フランス映画も昔は好きでした。
甲斐バンドが「映画を見るならフランス映画さ」
と歌いましたね。
今はスペースシップとエイリアンが10分以内に出てこないと、
見るのをやめてしまいます。

ゲンズブールの記事を楽しみにしています。







こんばんは~(^^)

あら、偶然!
私もここ最近、ゲンズブール関連のCDをヘビロテしていた所です。
そのうちゲンズブールの記事でも書こうかな~と思っていたら、
男爵に先越されちゃいましたね(笑)。
まぁ私は私で、違うアプローチで書こうと思います。(^^ゞ

こういうジャズピアノのゲンズブール作品集があるなんて、
知りませんでした。
さっそくチェックしたいと思います。

ゲンズブールの曲は“美しいけど甘ったるくない”。
流石、的確な表現ですね~。
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