(259) YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO

アンドレking size
No.259 2015.1.19



<YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO>




ロンドン交響楽団の指揮者アンドレ・プレヴィンがジャズピアニストだった頃コンテンポラリーに残したのが、本作「KING SIZE !」だ。
No.197でお話ししたイラスト動物シリーズの一枚である。
実はこのうち「ペンギン」「ワニ」そして本作「ライオン」のジャケットを額に入れ、この数か月我家の一角に飾っていた。
そろそろ入れ替えようかとも思うのだが、気に入っているのと面倒なのとでそのままになっている。

本作の録音は1958年だ。
しかしとても信じられない。
音が瑞々しくしかも力強い。
オーディオ的にはジャズ史上屈指の名録音だと思う。
レッド・ミッチェルのベースもゴツいけれど、更にプレヴィンのピアノの音が凄い。
ピアノは比較的生音を聴く機会の多い楽器だが、実際にはこんなに凄い音を客席で聴く事はできない。
もしかしたらピアニストが演奏中に聴いているピアノの音はこういったものなのかもしれないが、残念ながら私には分からない。

A面ラスト、コール・ポーター作の「YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO」を改めて聴く。
これもジャズ史上名演の多い曲だ。
アルト・サックスがアート・ペッパー、ボーカルがヘレン・メリル、ギター&ベースがポール・チェンバースのBLUE NOTE 1569だとすれば、ピアノトリオの決定版が本作である。
プレヴィンがジャズに残した最高のトラックと言っていいだろう。

彼は数年後にはジャズを離れはじめ、その後完全に足を洗った。
いったいアンドレ・プレヴィンという人は、ジャズとクラシックのどちらが好きなのか。
聞いたことがないので分からないが、多分後者なんだろう。
クラシックからジャズに来たピアニストは無数にいる。
彼ら、彼女らは二度とクラシックに帰らなかった。
その逆というプレヴィンのケースは、とても珍しいと思われる。
でも少なくとも本作において、そんな彼の本性がけしてマイナスに作用していない。
音楽とは本当に面白いものだ。


本日、大阪の某番組に「委員会メンバー」としてレギュラー出演しているタレントの講演会があった。
その男は元皇族の末裔とかで、歯茎の目立つなにか下品な風貌が私は嫌いだった。
だがテニスの選手にもある事なので、そんなもので人を評価してはなるまいと自分に言い聞かせてきた。

確かに関係ないと思った。
私の席は会場はるか後方であり、元皇族末裔の顔などほとんど霞んで見えなかったからだ。
そのタレントは2時間喋りまくり、そのすべてを「うけ」狙いに終始した。
日本人の美徳について語るのだが、この男が口にした途端それが薄汚れたものに思え私は目を背けた。
そもそも日本人善人説を私は信じていない。
あたり前のことだが、そういう人がいる一方そうでない人もいるというだけだ。
この点では中国人も韓国人もアメリカ人も同じことだろう。
全員が不道徳である筈がないし、お行儀がいい筈もない。
ただ、日本人というのは比較的自己主張を、特に公共の場や非常時において控える傾向はある。
だからある局面で道徳的に見える事があるというだけだ。

礼文島などの離島に住む人たちは、彼に言わせればそこに住んでいるだけで国益に資するのであり、今後も継続することが肝要なんだと、まったくの俯瞰目線である。
人が住まないから尖閣が狙われ竹島が占拠された、その点に異論はない。
しかしだったら口だけでなく、離島居住が国益に叶うと言うお前がまず小笠原あたりに住んだらどうだ、そう思ったのはきっと私だけではないだろう。

話が長く、終わりそうで終わらない。
仕舞には自分の本のPRを延々と始めた辺りで、お客が帰りだした。
こういう時、私は同調できないのだ。
最後に拍手するのが人の道、みたいな固定観念からさっさと脱出できたらいいのに。
おかげでイヤな汗を脇の下にかき、季節柄帰り道がやけに寒々としてきた。





額縁










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Re: ジャズプレーヤーのアンドレ・プレヴィン

MKさん、体調いかがですか。
私は連日の除雪作業でガタガタです。

アンドレ・プレヴィンは今でもジャズを演ることがありますか。
ウィントン・マルサリスなんかもそうですが、
音楽はなにもジャズばかりではない、クラシックだけではない、
全部好きだと色々演奏するいき方はありだと私は思いますね。

たいしたものです。





ジャズプレーヤーのアンドレ・プレヴィン

拙宅にもドリス・デイのバックを務めたアンドレ・プレヴィントリオのレコードがあります。
クローズ・ユア・アイズ等のスタンダートですが、とても暖かいピアノワークですね。
もちろんアシュケナージ他のバックでコンチェルトのタクトを振る彼のレコードの方が多いわけですが、ジャズを演奏していた頃の人情的???な温もりを感ずる事もあります。
聴くところによると、今もジャズプレーヤーとしても活動する事があるそうですね。
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