(256) リカード ボサノバ

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No.256 2015.1.13



<リカード ボサノバ>




本作もジャズ喫茶の人気盤だった。
ハンク・モブレイ最大のヒット、「ディッピン」というより「リカード・ボサノバ」である。
ジャズ喫茶で受けるのは、とにかく分かり易い曲だ。
小難しい曲が続く店内で、いつも皆我慢していたのだろう。
そんな時突如流れる「リカード・ボサノバ」に救われたのだ。
心のオアシスである。
ジャズファンとは何とも気の毒というか、やせ我慢好きというか、M気質というか、おかしな人たちだと思いませんか。
だったら家でずっと心のオアシスに安住していたらどうだ、と言うのも普通当然だと思う。
とはいえ、全部が「リカード・ボサノバ」ではダメなんだな。

昔ゼミの教授に宴席で聞いたことがある。
学術論文というのは何故分かり易い日本語で書かれないのかと。
なかには捏ねまわし過ぎて、日本語としておかしいのではないかと思われる文章になっている場合もある。
もっとシンプルでストレートではいけないのか。
それではだめだというのである。
特に我々が係わる社会科学の分野で、シンプル過ぎたりストレート過ぎたりだとアホみたいになりかねない。
だから有り難く見えるように、威厳を示すために、ワザと持って回った言い方をするのだと、だいぶ酒がまわった教授は述べたものだった。

ジャズもこれと同じだ、とは言わないが、まったく違う訳でもない。
難解を我慢して聴いて理解しているフリをし、「リカード・ボサノバ」で救済されることに意味はあるのか。
意味があるかどうかはちょっと分からない。
でも、我慢の後の解放に一定の快感があるのは事実だ。
サウナで20分我慢した後のビールが旨い、だからサウナはやめられないのと似ているかもしれない。













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