(239) SAUDADE

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No.239 2014.12.4



<SAUDADE>




No.238に続いてテナーサックス。
それは私がこの楽器をとても好きだからで、実はアルトより断然テナーなのである。
アルトよりもしかしたらバリトンかもしれない。
とはいえアルトだってもちろん好きなのだから、要するにサックスという楽器が好きなのだ。
後期コルトレーンのイメージが被るせいで、唯一ソプラノだけ腰がひけるけど。
とにかくテナー、テナーが一番、これは間違いない。

ただこの楽器、実際は相当でかく重い。
アルトですら立って演奏していたら一時間で首が痛くなるのだ。
テナー、ましてバリトンなどとても小柄な日本人の手に負えるものではない。
ところでサックスはいつ頃発明されたのだろう。
19世紀の半ばにベルギー人のアドルフ・サックスが開発して以来だから、実はまだ200年も経っていない。
案外歴史の浅い楽器なのだ。
いわんやジャズに使われだしたのなんか、ついこの間の事である。

モダンジャズにテナーの橋頭堡を築いたのはコールマン・ホーキンスだった。
一声二顔三たっぱと言う。
ホーキンスの太いテナーの音色、豪快で男性的なスタイルこそ、私がテナーサックスに最も求めるところだ。
アルトなら華麗であっていい、だがテナーは堂々としていて欲しい。
コルトレーン風のピーヒャラピーヒャラはどうも好ましいものではない。

本作のヤン・コーレ・ヒスタッドは、今時珍しいくらい非ピーヒャラなテナーを吹く。
ノルウェイの人で、ディスク・ユニオンの寺島JAZZ BAR 2003に、本作の「タイム・アフタータイム」が収録された。
クレイジー・エナジー・ジャズ・カルテットの「ラ・ゾラ」で始まるあの盤だ。
私ならラスト14曲目の「Varg Veum」を選ぶところだが、寺島さんが「タイム・アフタータイム」を選曲されたのも分かる。
テナーの一番美味しいところ、太い低域がテンコ盛りだ。

本作、他の収録曲もいい。
ガーシュインのバット・ナット・フォー・ミー、ダニー・ボーイ、モンクのミステリオーソ、男性ボーカル入りポルカドッツ・アンド・ムーンビームス等々、最初から最後までまさしく「棄て曲なし」。
オールドスタイルにヒタりたい時はこれだ。
ジャズのノスタルジア、ジャズのサウダージへあなたをいざなうであろう。

超推薦盤です。








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Re: こんばんは(^^)

そうかもしれません。
でも、何か関連ありそうな気がするんですけどね。
いつか偶然分かるかもしれませんよ。

こんばんは(^^)

あら、リタは別にこのアルバムの内容とは
関係なかったようですね…。
単にこのジャケットのデザイナーがリタのファンだとか、
そんなところだったりして(笑)。
失礼いたしました。(^^ゞ

Re: こんばんは(^^)

文伽さん、おはようございます。

実は「VARGTIME」とリタ・ヘイワースの繋がりがよくわかりません。
「ギルダ」で歌われた「Put the Blame on Mame」が、
スティーブン・キング原作の「ショーシャンク刑務所のリタ・ヘイワース」にも使われている。
「VARGTIME」の元ネタとされるスウェーデン映画「VARGTIMMEN」が、
スティーブン・キングの強い影響を受けている、といった事しか出てきませんでした。

いずれにしても、本作リストに「Put the Blame on Mame」はありません。

何かご存じの事があれば、教えてください。

こんばんは(^^)

このアルバム、とても興味を持ちました。
ジャケットも良いですねぇ。
リタ・ヘイワースがコラージュされているところを見ると、
「Put the Blame on Mame」も収録されているのでしょうか?

とにかくちょっとAmazonで探してみます。
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