(215) 退屈な平穏

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No.215 2014.10.17



<退屈な平穏>




本作の存在を完全に忘れていた。
現在着々とライブラリーの番号付け替え作業が進行中で、それに伴い発見した一枚だ。
一度は聴いたのだろうが、それきりオクラ入りしたもののようだ。
ブライアン・ブロンバーグが、ウッドベースのソロで全編押し通している。
作る人も弾く人も買う人も偉い。

オーディオチェック盤について前にも書いた。
これは二種類あると思う。
上手く再生するのが難しい盤。
ただし、録音が悪いのではない盤。
これは本当の意味でのチェック盤といえる。
もう一つは録音がやたら優秀で、機器が何倍も性能アップして聴こえる盤。
これは主にお店が客の度肝を抜く魂胆で使用する。
腰を抜かし、客は目の前のスピーカーを買う。

本作は後者のチェック盤として使用され、オーディオ店の売上に大いに貢献したものと想像される。
特にベース好きのオーディオマニアにはたまらないだろう。
だが、オーディオマニア以外の人は、重篤なMの方以外手を出さない方が良い。

オーディオマニア、やっかいな趣味に取り憑かれたこの人達はいつもどこかが不安である。
自分の出している音がいったいどうなのか。
ある日は素晴らしい音に聴こえ、安心と満足と自信に満ちている。
だが、そんなものは絶対に長く続かない。
気分にもよるだろう、かける曲にもよるだろう。
そして実際出ている音そのものが、日によって全然違うんだと思う。
気温、気圧、湿度、供給されて来る電気、そして体調。
それら諸々のコンディションが微妙に変化し、確実に音に影響している。
そもそも彼らは少数派なので、相談相手も限られる。
昨日はこんなじゃなかったのにと、一人悶々と思い悩む今日。
そんな時に本作をお聴きなさい。
きっとあなに平穏が訪れるだろう。
調子がいい時は聴く必要なし。
それから、本作をかけてもいい音で鳴らないなら、あなたの装置は深刻な状態だと思った方が良い。


秋深き今日この頃である。
ところで今年は冬が遅いらしい。
とはいえ、いずれ確実に冬がやって来る。
今のうちにやっておかねばならない事も多いが、オーディオ関係で解決しておきたいのが静電気対策だ。
昨シーズンはこれのせいでカートリッジのスタイラス、簡単に言うとレコード針を一本ダメにした。
数万円の損害となった。
これはいかん、冬が来る前に何とかしておきたいといろいろ物色していたところ、静電気を除去するというブレスレットを見つけた。
こんなもので?
思いきり怪しい。
だいたいこういったモノを首や手首に巻く男を、ずっと冷めた視線で私は見ていたのである。
特に手首に数珠をつけた元官僚とかいう君、そりゃ一体何のまねか、と。
だが、そうも言っていられなくなった。
あの者どもにも、止むに止まれぬ事情があったのだろう、きっと。



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