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(188) アルフィー

sonny1.jpg
NO.188 2014.9.13



<アルフィー>




先だって、阿川佐和子さんの番組に日本の同名バンドが揃って出ていた。
話しぶりが達者で驚いた。
彼らが売れた理由は様々あろうが、人前で興味深い話を即興で、しかも次から次へと提出できる(まるでジャズではないか)能力によったところも小さくないのではないか。
普通の人、いや他の人のことは知らないけれど、私などには絶対に真似できないことだ。
そんな風に感心して見ていたが、妻はまた別のことに感心していたようだった。
彼らは疾うに還暦を過ぎている筈であるが、皆さん歯がきれいだと言うのである。
ずいぶん儲かったのね、と。

本作はソニー・ロリンズがイギリスの映画に提供した楽曲を録音したものだ。
しかしサウンドトラックではない。
この映画においてロリンズは作曲を担当しただけで、劇中流れた演奏には地元のミュージシャンが使われた。
そのサウンドトラックはアルバム化されなかったようだ。
ロリンズはこれらの曲に相当思い入れがあったらしく、後日アメリカの腕達者を集めてアルバムを製作した。
そのインパルス盤が本作というわけだ。

インパルスで思い出したのである。
話が少々それるが、昔四条河原町に「インパルス」というジャズ喫茶があった。
その店は河原町通りに面した入口から直に地下へ繋がっており、ピアニストのレイ・ブライアントに似た風貌の怖いオヤジが一人でやっていた。
木材を貼った天井から(解決できないしかし僅かな)漏水があるらしく、天井板の数か所にビニール袋が画鋲で貼り付けられていた。
ダイヤトーン(三菱電機)の放送局仕様のスピーカーで少し硬めの音を出していたが、場所が良いせいもあり何時行ってもたいてい客が入っていた。
新譜をよくかける店だった。
「インパルス」で聴いたレコードを、帰りに寄ったレコード屋で買った事も少なくない。
いい店だったけれど、いつの間にかなくなっていた。

本作のアルフィーは主人公の名前で、名優マイケル・ケインが演じた。
どうもこの映画自体にはあまり良い印象がない。
DVDになっているだろうか。
ご覧頂くと共感してもらえるかもしれない。
この映画はともかく、マイケル・ケインは結構好きだ。
アメリカのバカ映画も悪くはないが、イギリスの俳優が醸すある種の陰に惹かれる。
アメリカ人とは明らかに異なる、大英帝国の憂鬱といったものか。
あまり大きな事も言えないけれど、言葉の響き自体アメリカ英語よりキングスイングリッシュの方が私には心地よい。
「マイフェアレディ」によれば、ロンドン下町の言葉はどうも感心しないもののようであるが、私に区別などつく訳がないからどうでもよろしい。

ショーン・コネリーと出た「王になろうとした男」でもマイケル・ケイン、なかなかいい味を出していた。
しかし実はこの人、そういったものより戦争映画の仕事が圧倒的に多かった。
これは不思議である。
「遠すぎた橋」など非常に面白く観た。
もしも戦争映画にシュワルツネッガーだのスタローンだのばかりが出れば、それこそ単なるバカ映画にしかならない、そういうことかもしれない。
80を過ぎた今も現役でおられる。

ソニー・ロリンズのテナー・サックスは、聴けばいっぱつで分かる。
独特の音色は普通日本人がこの楽器に抱くイメージと少し異なり、乾いて太く殆どビブラートを付けない。
テナーマンがよくやる最後の「スススス・・・・」もない。
非常にモダンなスタイルであり、なんと言っても呆れるほど滾々と溢れ出るアドリブには只々恐れ入るばかりだ。

この方様々あるエピソードから、真面目でシリアスなイメージがある一方で、実はお茶目なところもあるようだ。
「惜しくも最後の来日公演か」などと称して何度も来日するのには笑った。
西海岸に来てコンテンポラリーに吹き込んだ「Way Out West」では、カメラマンのクラクストンにそそのかされて、えらいジャケット写真を撮られている。
ニューヨークに帰ってから散々仲間に冷やかされたらしく、「クラクストン許さん」と言い続けたとか。
ジョークだろう。

ソニー・ロリンズ、今尚ご健在である。
この自作曲が大変気に入ったようで、その後「アルフィー」はライブの定番となった。




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Re: あはw これ知ってるわ♪

詩伝さん、ご存じでしたか。
それは嬉しい。
映画もご覧に?

世代がだいぶ違う(お若い)と思っていましたが、
案外近いとか・・・いや、やっぱり違うかな。


> この野暮臭いテーマ旋律はシューマンのクライスレリアーナの終曲に近い
> インパクトを与えてくれますね。(などと思うのは私くらいかもしれませんが)

アワワワ・・・・恥ずかしながらこの話は全く理解出来ないので、勉強しておきます。


あはw これ知ってるわ♪

曲名、奏者はおろかどこでいつ聴いたのかさえ覚えちゃいないけど
最初のテーマが耳に入った途端、思わず破顔してしまいましたよ。
いや、お懐かしいw
この野暮臭いテーマ旋律はシューマンのクライスレリアーナの終曲に近い
インパクトを与えてくれますね。(などと思うのは私くらいかもしれませんが)
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