(187) 同窓会の夜

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NO.187 2014.9.12



<同窓会の夜>




1974年、カーネギーホールでのライブ。
ジェリー・マリガンとチェット・ベイカーの二枚看板だが、ボブ・ジェームス(p)ロン・カーター(b)ハービー・メイソン(ds)らがバックアップしており、当時のCTIオールスターズの様相である。
だが、心配にはおよばない。
ストレート・アヘッドなとても良い盤だ。
あのジョン・スコフィールド(g)まで出ている。
ジョンスコはこの時まだ駆け出しだったので、扱いが良くないのはまあ仕方ないだろう。

私の手元にあるのはLPレコードで1と2に分かれている。
LPも爛熟期に入り、音質は非常に良い。
現在ではCD化にともないカップリングされ一枚に収められているようだが、音質は分からない。
LPの方が音が良いというのはしばしばあった話だから。

VOL.1(一枚目の黒いジャケット)で好きなのは、何といってもA面一曲目の「Line For Lyons」だ。
マリガンのバリトン・サックスが良く鳴っている。
ちょっと枯れた音色が素晴らしい。
マリガンとチェットの間で「何やる?」「昔よくやったアレは?ウォーミングアップにさ」「いいね、オーケーだ」的なやりとりがあったという。
昔よくやった「木の葉の子守唄」はやってくれなかった。

B面一曲目には「My Funny Valentine」が収録される。
チェットといえばこれ。
マリガンあたりは当然「おまえどうせなら歌えよ」と水を向けたことだろう。
だがチェット「いや、歌はもういいや」と言ったかどうか分からないが歌わない。

ヤク中で滅茶苦茶な男だった。
それが原因でトランペッターの命ともいえる前歯を全部折られたりもした。
男前で女性にもてたと思われるが、この当時はがらがらに痩せてしまい皺しわで目が落ち窪み、別人のようになっていた。

マリガン、チェットともに出演した、写真家ウィリアム・クラクストンの映画「カメラが聴いたジャズ(Jazz Seen)」に二人の若かりし日の姿が残されている。
サウンドトラックのCDがあるので、これもいつか紹介したいと思う。
クラクストンは「フォトジェニック(Fhotogenic)な男だった」とチェットを評している。
実物より写真写りが良かったという事だろう。
この点で損をしていると思うのがピアニストの山中千尋さん。
彼女はどういう理由かいつも、写真より実物の方がずっと素敵だ。

VOL.2(黄色いジャケット)で好きなのはA面二曲目の「Bernie's Tune」。
この曲と「Line For Lyons」だけで、本作二枚を買って良かったと思っている。
尚、このコンサートにはスタン・ゲッツ(ts)も出演し、三管で色々やったらしい。
残念ながらそれらは、契約の関係で本作に収められることはなかった。



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