(181) アメリカ

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NO.181 2014.8.31



<アメリカ>




ジャズを生んだアメリカ。
ロックを生んだアメリカ。
JBL、マーク・レビンソン、アルテック、ウエスタン・エレクトリックを生んだアメリカ。
アメリカなしに私のミュージック・ライフは成り立たなかった。
それを認めた上で、私はアメリカが嫌いだ。

欧米列強がアジア、アフリカ、その他で犯した犯罪を償わせたい。
とりわけアメリカが太平洋戦争末期に、我が国に対して行使した国家ぐるみの戦争犯罪を償わせたい。
だが、私は、そして私の祖国はまったく無力であり続け、彼らの罪を糾弾するどころか依然として我らは属国のままだ。
来年であの敗戦から70年も経つというのに、この国はまだアメリカの占領下にあると言って良い。
その証拠に、我が国にはアメリカの基地がたくさんあるではないか。
我が国のリーダーが戦死者を、そしてありもしなかった罪に問われ吊るされた同胞を弔えば、「失望した」などと言われる始末ではないか。
これは独立国のありようではない。
日米安全保障条約、そして核の傘とは何か。
逆に見れば、「お前らはこちらの射程圏内にある」と言うことでしかない。
我が国が無条件降伏を受け入れた70年前のニューヨークタイムズに、次のような論説が載せられた。
「この醜く危険な化け物(日本のこと)は倒れはしたがまだまだ生きている。我々は世界の安全のためにこれから徹底してこの怪物を解体しなくてはならない(文芸春秋九月号162頁 by石原慎太郎)」
そしてそのアメリカが逆に我が方の射程圏内だった事は、真珠湾攻撃以降一度もないのだ。

まあ、あれだ、こんな事は大人なら誰でも知っていることで、今更大きな声をあげるような話ではない。
くやしいが。
私もそれらを認識した上で、アメリカが生んだ音楽を愛してやまない。
雅楽やお琴が好きだったことはない。
これからもない。
フォークソングやロックからはじまり、やがてジャズにのめり込んだ。
戦争中なら「敵性音楽」とされたものだ。
だが、私はジャズが好きなのである。
この矛盾を私はどうしたらいいのか分からずに来た。

お前は白人コンプレックスだ、と言ったヤツがいた。
ばかめ、それは自分のことだろう。

きっと生涯答えは見つからないのだ。
心の片隅にどこか疚しさを感じつつ、こうして死ぬまでジャズを聴き続けるしかない。
くそ。
八月も今日で終わりか。

許されよ、許されよ。
アメリカは嫌いだから。













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