番外編 ㉖ 緩く候

jazz爺men




<番外編 ㉖ 緩く候>



井上順主演「JAZZ爺MEN」。
諸兄にはスパイダースの井上順と言えばお分かりだろう。
本日旅行より戻り、明日返さねばならぬというので、やや無理やり観た。
もうベタでベタでベタベタだ。
この映画が「SWING GIRLS」以降に撮られたことに目まいを覚える。
がしかし、私はもう・・・・
なんという緩さか、我涙腺よ。
観ると言うなら止めはしません、ご同輩。

さて、小旅行より戻ってみれば、先だってお邪魔した横浜は「ちぐさ」のライブを主宰されていた、「Mr.ジャジー氏」よりコメントを頂いていた。
年齢不詳だがまさしく「JAZZ爺MEN」にキャスティングしたいような人物だった。
旅は出会いを生む。
それは人であったり風景であったり、または物体であったりと様々だ。
良い出会いもそうでない時もあるが、総じて言えるのは近頃良い出会いが多い。
多くなった、と言うべきか。
それは恐らく、こちらに受け入れる準備が出来てきた、という事なんだと思う。
大人になる、というのはそういう事だ。

お盆休みに京都へ行った。
この街には昔住んでいたことがある。
むしろ思い出したくない事の方が多いくらいだった。
それが変わるものなのだ。
京都はガキが行くところではない。
京都に住むには、私は若すぎた。
その頃はいい事なんか一つもなかったくらいだが、今になってみれば多少の土地勘もあり、悪いことばかりでもなかった。



京14


下鴨神社で古本市が催されると言うので、まずはそちらへ


京13


ウッソウと茂る杜。
真昼間なのに薄暗い。
いくつあるかわからないこのテント全てが、京都中から集まった古本屋さんだ。



京12


立っているだけで全身から汗が噴き出す。
そんな劣悪な環境を誰ひとり問題としていない。
そうだよな、私とて分かっていて来たのだ。
苦情を申し立てる根拠はどこにもない。
歩け、歩くのだ、前へ。
という過酷な前進を経て発見したのが上の雑誌だ。
私が生まれた頃に発行されたオーディオ雑誌である。
しかもデッド・ストック。
折り目一切なし。
私に出会うのをここで待っていたかのようだ。
クーッ、これだけで来た甲斐があった。



京10


命の危険を感じる暑さだ。
出町柳の「ラッシュ・ライフ」でビールを頂く。
やっているとは思わなかった。
お盆なのに。





俵


満足しつつ宿へ。


京8



結構有名な日本旅館である。
蛤御門の変で一度大部分を焼失した。
床の間の掛軸は室町時代の品だという。
どこの国とは言わないが、これを持ち帰るような不埒者が現れないよう願いたい。



京9


庭を眺める。
ふと、背後に新選組の気配がして振り返る。
軽く龍馬の心境だ。




京7


燭台が置かれている。
なにゆえ?



京11


夕食のおしながき。
全部読める人がいたら尊敬する。



京6


夕刻より激しい降雨。
翌朝の銀閣寺では、崩れた向月台の補修が間に合わない。


京5


この技をどうやって後世に残そう。
私が思い悩んだところでどうなるものでもない。
銀閣寺から哲学の道へ向かう頃、生まれてこの方見たこともないドシャ降りに。



京2

京3

京4


東大路丸太町のジャズ喫茶「YAMATOYA」で雨宿り。
老夫婦がやっておられる、京都最後のジャズ喫茶だ。
前回来た時とはまったく違う店になっていた。
近年大改装されたという。
奥さんというか、店主夫人というべきか、まあいいや、おばちゃんが気さくで話し好きな人で驚いた。
しばらくすると、恐らくは娘さんと思われる若い女性がゆかた姿で現れ、(おばちゃんと)交代したので更に驚いた。
お盆だ。




京1


四条大橋から見た鴨川があり得ない事になっていた。
今夜は五山の送り火だ。
こりゃダメかなあ、と多くの人が思ったことだろう。




大文字



午後八時、なんとか大文字の送り火が灯された。
よかった。
一番安堵したしたのは保存会の皆さんに違いない。
もうすでに古すぎて起源が分からなくなっているらしい。
遅くとも室町時代には行われていたという。
それも今より数が多かったとか。
送り火が消えたあとの山に、夜遅くまで青白い光が絶えなかった。
保存会の男衆が懐中電灯を照らし、後始末をしていたものと思われる。
何事も後世に伝えるというのは、生易しいことではない。















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