(105) 最初と最後

its time
NO.105 2013.2.9



<最初と最後>





マイケル・ブーブレが歌う Save the Last Dance For Me 。
「ラストダンスは私に」と越路吹雪が歌い、いじらしくも切ない女性の思いを込めた演歌調な楽曲のようだが、原曲の歌詞を見ればこれは男の歌だ。
ウッディ・アレン似のちょっと冴えない男が、何かの間違いで素敵な女性とカップルになったが、ダンスパーティーでは気後れしてしまうのか、たくさんの男から誘われる自分の彼女にこう言うのだ。
「あなたを狙うあの男と抱き合って踊っていいよ。君の手を握った男に微笑んでもいいんだよ。でも忘れないで、あなたを送っていくのは誰か、今夜誰の腕のなかで眠るのか。だからダーリン、ラストダンスは僕と」

これはこれで切ない。

ある男が女性に気持ちを告白された。
その男は女性にもてるので、その時三人の彼女がいたそうだ。
三人というのが微妙にリアルな線を突いている気がする。
四人ではどうもしんどい。
さて、男は正直に三人の女がいる事を話した。
すると女性は思い詰めた表情で言ったそうだ。
「四番目の彼女でいいんです・・・」

後日このモテ男が言うには、そう(四番目でいいと)は言ったが女というのは結局一番目でないと満足しないのだという。
だからすべての女に君しかいないと言うに限ると。
四番目の女とどうなったかは聞き逃したが、多分別れたのだろう。

男の側からすればどうか。
女は最後の女である事を望むと言うが、男は現在何番目かというよりも、最初の男でありたいという願望がどうもあるようだ。
その視点で言えば、ラストダンスを希望するというのは相当屈折している。
まあ、ダンスくらい別にどうって事ないと言えばその通りだが。
しかしながら、どんなに他の男が誘おうが断り、私が踊るのはあなただけ、
送ってもらうのも腕のなかで眠るのもあなただけですと、
そんな風に言う女性ならそれに越した事がないのも事実ではある。
最初であり且つ最後、ちょっと怖い気もするけれど。

昭和の男は不器用で狭量で面倒くさいが、それ故騙しやすいのが唯一救いなんだとか。










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