(100) 八丁味噌の思い出

古野
NO.100 2012.2.20



<八丁味噌の思い出>





10年ほど前の話になるが、訳があり私は隔月決まって名古屋へ行っていた。
その頃ホテルの近くのライブハウスで、古野さんのステージを見た事がある。
話術が巧みで、大入りの客席は私を含めドッカンドッカン大受けだった。
やはりライブは言葉がわかってナンボのものだ。

その時購入した本作CDにサインを頂いた。
間近に拝見した様子と、直前のライブでの話しぶりにずい分落差があって驚いた。
実際の古野さんは音大出の芸術家肌の人で、ライブでの話術はテクニックなのかもしれない。
それはそれで大したものだ。

名古屋という街は存外垢抜けていて、事前に想像したような田舎臭さは全くなかった。
だが、食文化にはどうも同じ日本とは思えない異質さがある。
名古屋コーチンという高名な地鶏があるが、それを鍋でいただく時に八丁味噌を入れてしまう。
味が濃くて、せっかくの鶏の味が全然わからなかった。
味噌煮込みウドンも同様に、珍妙なる食物であったし、あの有名な手羽先も私には理解不能だった。
それは遠くでインスタントラーメンのスープの味がした。

それらの味の思い出が本作にいくらか重なるか、と言えばけしてそんな事はない。
私の味覚と聴覚の記憶には、恐らく相互に大きな関連性がないのだろう。
あれから10年の時が過ぎ、私の町にも名古屋の手羽先を出す店が出来た。
懐かしいので行ってみよう、とはけして思わない。











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